KEISUKE TSUCHIYAsound artist
Surreal Live Electronics No.1 "No more ballerina"
2019Performed at Ebisu KATA / X-music Exhibition Vol.0Performance and sound installation
[ MATERIALS & EQUIPMENT ]
Discarded everyday objects (mugs, flower pots, glass, iron fragments), stepping motors, nylon threads, MAX/MSP, Ableton Live

『Surreal Live Electronics』シリーズは、日常の廃棄物にパフォーマンスの主導権を付与し、キネティックな音響生態系を空間に構築する実践である。本プロジェクトの基礎となる作品『No More Ballerina』は、アッサンブラージュの手法を通して、ありふれた日用品に内在する音響的特性を物理的に探求する。
インスタレーションは、マグカップ、植木鉢、ガラス、鉄の破片など、収集された廃棄物群によって構築されている。これらはナイロン糸によって物理的にネットワーク化され、ステッピングモーターによって駆動する。フィジカルコンピューティングと自作のMax/MSPシステムによって稼働するこの音響彫刻は、周囲の音響環境を絶えず解析し、自律的な運動を生成し続ける。
本作は、物質同士の物理的な摩擦に対して直接的に音楽的な自律性を委譲し、プレイヤーの存在をシステムの一部として再定義する。展示期間中、このインスタレーションは独立した音響オブジェとして自律稼働した。そして最終日のパフォーマンスにおいて、生のピアノの即興演奏がシステムへと介入する。ピアノの音響入力と廃棄物の自動化されたメカニズムが絶えず相互に反応し合うことで、人間の音楽性と物質の物理的な共鳴をコラージュする、自己生成的なフィードバックループが空間に立ち上がる。
『No More Ballerina』というタイトルは、これらの自動化されたメカニズムに対して、その生々しい物理的な存在感と音響的現実を明確に主張する空間を付与している。それは人間の意図と物質の自律性の間に、完全に等価で非階層的な関係性を構築するシステムである。

